蓮華の花





夢を見るの
貴方がおはようって笑ってくれる夢を
それはまだ、空が青かった時のこと





一緒に食べる朝食の席で、貴方は微笑みながら私に聞くわ
今日は何の日だったか、覚えてる?って
その言葉に、私は頬を赤らめて、えぇ、と答える
忘れるわけが無いじゃない
私の言葉に貴方はとても幸せそうな顔をするわ
だから、私もとても幸せになるの





けれど必ず朝はやってきて、黒い太陽と共に、幸せな時間は終わる




ドームに区切られた白い世界に、貴方は居ない
私しかいない世界はとても孤独で、差し出した手を取ってくれる人はどこにも居ない
貴方が消えたあの日から、私は夢に手を差し伸べる
とても幸せな悪夢の中に、私の日常を求めるの





貴方は死んで、私だけがここに居る
貴方が残してくれたのは、ほのかに色づく蓮華の花と、とても儚い思い出だけ
白い光の中でひっそりと咲く薄紅の花は、貴方の最後の贈り物
でもそれじゃぁ足りないの
貴方が居ないと駄目なのよ






ある日銀の髪の天使がやってきて、私に声をかけてきた
彼は自分を天使だとは言わなかったけど、私は天使だって思ってる
だってあんな髪の人が居るはずないし、それに、貴方からの伝言を持ってきてくれたから




幸せになってくれ




貴方が微笑みながら私に言う
一人生き残った私に、貴方は幸せになってくれって言ったわ
















馬鹿な人ね
私を幸せにできる人なんて貴方以外にいるはずないのに




愛しているわ、ジョー
今も、そしてこれからも
ずっとずっと、貴方だけを愛しているわ……






それが、私の幸せだから







蓮華その1:良く野原に咲いてるアレ
蓮華その2:お釈迦様のそばに生えてるアレ
その1の花言葉は「あなたの幸せ、私の幸せ」
その2の花言葉は「遠ざかった愛」

そして、ジョーと言う相性を聞いた瞬間「ビューティフル?」と呟いた自分にカンパイ。



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最近よぉ、夢ってぇのにえらい別嬪が出てくるんだ。
あ?どんな女だって?

そうだな……いや、やめだ。
人に話すのも勿体ねぇ。